彼女が黒で描く訳
小学2年生の女の子の作品です!
以前に紹介したワーキングメモリーの課題がある女の子です。
今回は、(大切なもの)をテーマに好きなものを描いてもらいました。
この日の彼女は、持ってきた鉛筆を大切なものに選びました。少し疑問に思いながら本人に聞いて見ました。(鉛筆が大切なものになるんだね?)。彼女は自分なりの考えを持って言ってくれました。
(鉛筆がないと描けないから)。なるほど。。。たしかに大切だ。
ここ最近の彼女の絵は変化しました。見本を意識して絵を描く事が増えたみたいです。実際に授業の中でも鉛筆に書かれている絵をモチーフにこの絵を描いてくれました。
しかも形を捉えて描く事が出来ているため本人も楽しく取り組んでいるようでした。
今回は彼女の話を少し。
アクリル絵の具を使いパネルに描いていったのですが、はじめは、この絵の背景の色は赤色でした。私が前もって塗っていたのです。彼女はキャラクターを書き終えると自ら、(夜空にしていいですか?)と聞いてくれました。私はなぜ夜空にしたいのか疑問でした。
彼女は小学1年生の時から描く絵に(黒)を使う事が多かったからです。
お母さんも黒が多い事にとても心配されていました。
本人が夜空と言ったので、私は(黒に少し青を混ぜてごらん)と言いました。彼女は意識してくれたようで黒の上に青を少し足して描いてくれました。
完成はしたものの、なぜ夜空と会えて暗い色を選ぶのか不思議でした。
授業が終わっておかあさんと話をして分かりました。
彼女の普段の生活にヒントが隠されていたのです。
彼女は学校の日、家に帰ってから、まずする事は宿題です。それが終わると家事などお母さんのお手伝いをしてくれたりと頑張り屋さんらしいです。
そして彼女の自由時間は夜遅い時間なのだそうです。遅いといっても7時、8時ぐらいらしいのですが、彼女にとって夜はとても有意義にすごせる自由な時間だったのです。
大切な物を絵にするとき、彼女の好きな時間も絵の中に表現したかったのではとお母さんと話しました。1年生のときから同じ生活リズムだったらしく、学校で描いた絵も、もしかしたら自分にとっては自由で開放的な時間の意味を持つ(夜)を(黒)で表現したかったのでは。
もしそうなら黒の意味がまったく違ってきます! 色は深層心理が表現される事があります。
ただ、今回のように色が持つ意味から読み解くではなく選んだ理由から分析する事で本当の意味にたどり着く事が出来ました。
あなたは(黒)にどんなイメージを持ちますか?
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